日本の手描きアニメーション背景画に欠かせない道具の一つである筆や刷毛。当社では、アニメ背景画に必要な筆・平筆・刷毛のほぼ全ての種類を製造しております。当社が開発製造するアニメ用筆・平筆・刷毛は、アニメ背景美術業界で一般的に使われている用紙(ニューTMK特厚口・ミューズ様)と絵具(ポスターカラー・ニッカー様)を用いて描き具合をテストしながら開発しています。アニメ背景画はもちろんのこと、日本画や水彩画などにもご利用いただけます。アニメ用の筆は、一般的な日本画の筆と比べて弾力のある筆となっており、デザイン画などにも向いています。
アニメ背景画で使われる筆や刷毛の種類は、大きく分けると次の3つです。さらに当社では、アニメ背景画の特定用途用の筆を製造しており、特殊用途筆としてご紹介します。
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線描筆(アニメ用/日本画用の削用筆・線描筆)
仕上げや細部の描き込み、塗り込み、草・木・花・構造物などの多様な線や面を描くための筆です。特に良く使用される筆は、削用筆という線や塗り込みなど万能に使うことが出来る筆です。
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平筆(アニメ用)
地塗りや、面塗りなど広い幅を塗るために使用する筆です。
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刷毛(アニメ用/日本画用の絵刷毛・唐刷毛・空刷毛)
水張り(水引き)やぼかし、むら取り、グラデーションなどに使用する刷毛です。一般的な絵刷毛の他、鹿毛を使った唐刷毛などを製造しています。
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特殊筆(アニメ用/日本画用)
アニメ背景画において、草や窓など特定の物を描きやすくした特殊な筆です。大量に背景画を描くアニメ背景画スタジオなどで、時短と同時に表現力を上げるための筆です。
それぞれの筆をご紹介いたします。
なお、当社は日本画や水墨画、工芸用の筆・刷毛などを製造する会社ですが、基本的に受託製造(OEM/ODM)が中心であり、自社ブランドの筆をあまり作っておらず、当社ブランドの筆・刷毛を直接購入できる実店舗などはありません。そのため、当社ブランドであるアニメ用筆・刷毛については、現在のところ当社(広島県熊野町)にお越しいただくか、オンラインショップのみでの販売となっております。アニメ背景画スタジオ様など纏めてご注文いただく場合は、お問い合せフォームまたは電話でのご注文も承っております。
*下記商品紹介の一部の商品名につきましては、クリックすると当社オンラインショップの該当商品ページや一覧へ移動しますのでご注意ください。
線描筆(アニメ用・日本画用)
アニメ背景画で最も良く使用される線描筆です。アニメ用の線描筆の他、日本画用の線描筆もアニメ背景画スタジオ様にご利用いただいております。特に「特選 アニメ用筆」と「特選 アニメ用筆 霞」は、2000年から販売を開始し、20年以上が経った今でも様々な方にご愛用いただいている万能筆です。
アニメ用線描筆
アニメ用の線描筆です。左から、「特選 アニメ用筆」、「特選 アニメ用筆 霞(かすみ)」「アニメ用筆 円(まどか)」、「アニメ用筆 削用 梢(こずえ)」、「アニメ用筆 二倍削用 拳(にばいさくようこぶし)」、「アニメ用筆 三倍削用 拳(さんばいさくよう こぶし)」。
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特選 アニメ用筆 削用
仕上げ、細部の描き込み、面描き、色の塗り込みなど細い線から幅広い面まで様々な要求に応えることが出来る万能筆です。今から25年ほど前に、世界的に有名になった国内大手アニメスタジオ様からのご要望で開発したこの筆は、国内最高峰の一人であるアニメ背景画家様の描画技術に応えられる万能性と、スタジオでの過酷な筆の使用に耐えられる耐久性を併せ持つ筆として作りました。今でも様々な背景画家様にご利用いただいている筆です。一般的な削用筆と比べ穂先の毛が多く、穂先の形を様々に変化させることが出来ます。穂先の毛の量が多いと線が太くなると思われがちですが、ほぼイタチ毛で作られているこの筆は、穂先の纏まりが良く、細い線から太い面まで描けるように仕立ててあります。反面、穂先の形を自在に操るには高い技術力を必要とし、またイタチ毛の高騰により高価な筆となっており、使い手を選ぶ筆でもあります。ただ、一般的な削用筆の3倍近くのイタチ毛を使っており、耐久性が高く、穂先が摩耗しにくいため、長く使えるのでお買い得な筆だといえます。
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特選 アニメ用筆 霞(かすみ)
削用筆と同じく、線描筆です。こちらの筆は、削用筆のような面描きや塗り込みではなく、線書きを専門とした筆です。こちらの筆もイタチ毛を多く使用しており、耐久性に優れ、長い間使い続けられる筆です。
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アニメ用筆 円(まどか)
「特選 アニメ用筆」よりやや穂先が細いのが特徴の削用筆です。「特選 アニメ用筆」と構造は同じであり、万能筆です。背景画家さんの好みや背景画の構図、内容によっては「特選 アニメ用筆」のように穂先の毛が多いと使いにくいこともあるので、その場合はこちらの円をお勧めしております。
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アニメ用筆 削用 梢(こずえ)
25年ぶりの新作アニメ用削用筆です。 アニメ背景スタジオなどでは、1クールのアニメや一本の映画の製作で大量の筆を消費します。一度のご注文で「特選 アニメ用筆」を50本~100本、近年では海外などのお客様から4か月に一度300~500本のご注文を頂いております。しかしながらイタチ毛が高騰し「特選 アニメ用筆」が高価な筆となった昨今、少しでもお客様のご負担を減らせられないかと考え開発したのがこの筆です。イタチ毛を減らすと価格は抑えられますが、耐久性も落ちてしまいます。そこで、イタチ毛の割合を減らす代わりに、イタチ毛によく似た形状のマスクラットの毛を混ぜることで、「特選 アニメ用筆」に近い万能性と耐久性を持たせつつ、価格を抑えた筆です。「特選 アニメ用筆」よりも穂先が長く穂先の形を自在に整えやすいため、練習用の筆としてもお勧めです。
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アニメ用筆 二倍削用 拳(にばいさくよう こぶし)
とある美術監督様のご要望で開発した削用筆です。背景画の内容によっては、大きな物を沢山描く必要があり、純粋に大きい削用筆があれば早く描けるかもとのことから開発いたしました。「特選 アニメ用筆」の穂首の2倍の体積があります。ご依頼の際の会話--とある美術監督さん「そうそう、2倍いや3倍の削用筆があると、はやくやっつけられるかも!(早く描けるの意)」。おそらくほとんど売れないであろうこの筆、はやくやっつけたい人におすすめです。(当オンラインショップの、当該筆ページに一連の流れが詳しく書いてあります。興味が無くても見てね!)
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アニメ用筆 三倍削用 拳(さんばいさくよう こぶし)
とある(以下2倍と同文)…3倍です。見てね!
日本画用削用筆
日本画用の削用筆です。アニメ背景画にも使えます。左から「削用筆 奏(かなで)」小・中・大・大大・極大、「特製 削用」小・中・大・大大。
当社では5種類の書き味の違う日本画用の削用筆を製造しておりますが、アニメ用の削用筆よりもやや穂先の弾力が柔らかい「特製 削用」とさらに柔らかい「削用筆 奏」の2種類を当オンラインショップにて販売しております。様々なサイズを用意しておりますので、お好みのサイズをお選びください。
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削用筆 奏(かなで)
穂先が細く仕立ててあり細い線が描けますが、穂先の弾力がアニメ用筆よりかなり柔らかく、ふんわりと広がるため、塗り込みにも適した筆です。様々なサイズがあり、細部の塗り込みなど描く内容に応じて選択していただく筆です。
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特製 削用
「削用筆 奏」よりも穂先に弾力があり、アニメ用 の削用筆に近い書き味の筆です。アニメ用の削用筆は、穂先の毛が多く弾力が強いため、背景画家さんの好みによっては、やや穂先の弾力が柔らかいこちらの「特製 削用」をご選択いただいております。特に大大は、「特選 アニメ用筆」より穂首がやや大きく、時短を求めるアニメ背景画スタジオにてお使いいただくことが多い筆です。
平筆(アニメ用)
地塗りや広い面、細部の塗り込み、白抜き(色の拭き取り)、線描き(穂先を閉じて使う)などに使用する平筆です。当社では、アニメ背景画向けの平筆として、大量に背景画を描くアニメ背景スタジオ向きの「特製 アニメ用平筆」と、やや価格を抑えた「アニメ用平筆 梢(こずえ)」を製造しております。どちらのシリーズも、一般的な平筆と比べて穂先にかけての厚みがあり、地塗りなどで塗りやすい弾力と、絵具が途中で切れないよう多くの絵具を含むようになっています。また、どちらのシリーズも穂先を整えると正しく穂先が閉じるようになっており、線描きにも使えるように設計しています。
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アニメ用平筆 梢(こずえ)
「アニメ用平筆 梢」は、「特製 アニメ用平筆」と比べて穂先の厚みを抑えた作りとなっています。空や海、山など大きな面の地塗りには十分耐えられる含みがあり、かつ、絵具を含ませたときに「特製」よりも穂先が薄く閉じるため、細部の書き込みがしやすくなっています。「特製」よりもやや柔らかな弾力のため、しっかり含ませた絵具をふんわりと重ね置きするなど、地塗りから細部まで平筆を中心に描き込む方のための平筆です。穂先がコントロールしやすいため、練習用の平筆としてもおすすめです。現在5号~8号を製造しております。
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特製 アニメ用平筆
一般的な平筆よりも穂首の毛量が多く、根元から穂先まで厚みがあり、非常に含みが多くなるように作られた平筆です。沢山の地塗りを必要とする背景画などで絵具を含ませる回数を減らし、塗り込みの負担を減らすことができるアニメ背景画スタジオ向けの平筆です。穂先に厚みがあるため、絵具を塗った後に紙の地の色を出す白抜き(色抜き)などもやりやすく、かつ、穂先が正しく閉じる(上部写真のWET Side)ため線描きにも問題なく使えるようになっており、アニメ背景画に必要な機能が盛り込まれた平筆です。現在5号~8号を製造しております。
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アニメ用筆 今日も窓
アニメ背景画でビルの窓を描く用途用(詳細は下部の特殊筆の欄)に開発した平筆(サイズ的には2号)ですが、穂先の幅を1mm~5mm(がんばれば6mm)の間で自在に変えることができるため、細部の書き込みにも利用できます。一般的な2号の平筆よりも穂が長く、穂首の根元に絵具をためやすい構造のため、2号サイズとしては多くの絵具を含むことができ、細部の塗り込み用途としても十分使える平筆です。
刷毛(アニメ用・日本画用)
アニメ背景画を描く時には、用紙にたっぷりと水を含ませておくことが重要で、何度も水張り(水引き)作業を行います。その時に使用されるのが絵刷毛です。絵刷毛にも様々な用途のものがありますが、アニメ背景画では日本画用やデザイン用の絵刷毛を良く利用されているようです。また、ぼかしやグラデーションのための唐刷毛(空刷毛)も良く利用されている刷毛です。当社では、アニメ用に特化した絵刷毛や唐刷毛(空刷毛)などを作っています。筆屋では、特定の鹿毛のことを小唐・大唐と呼びます。鹿毛を使った刷毛を唐刷毛(からばけ)と言います。唐刷毛と読み方が同じである空刷毛(からばけ)は、刷毛を乾いた状態で使うことを指しているようですが、空刷毛として使われる刷毛は一般的には唐刷毛が良く使われていました。近年では、唐刷毛に使える鹿の毛が入手困難のため、他の毛で出来た刷毛も唐刷毛と呼ばれることがあるようですが、ややこしいですね。
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アニメ用 絵刷毛
日本画で使われる絵刷毛(当社では日本画用絵刷毛)は、非常に水の含みが良い構造になっていますが、毛の種類や密度、構造により、水を含ませるのにやや時間がかかります。特に使い始めの日本画用絵刷毛は、最初に水を含ませるのに時間がかかる傾向があります。また、非常に保水力が高いため、ゆっくりと水が紙に降りていきます。そのため、日本画において、絵具や水を時間をかけて紙に降ろしていく場合や、礬砂引きなどでは都合が良いのですが、アニメ背景画のように何度も素早く水引きしたい場合においては、日本画用絵刷毛は最適な刷毛とは言えません。アニメ用絵刷毛は、水含みが良い毛に別の毛をブレンドすることで、素早く水を含む構造となっています。日本画用絵刷毛よりも穂先の弾力が強くしっかりと穂先が紙に密着するため、水引きしやすい絵刷毛となっています。また、穂先の力が日本画用絵刷毛よりも強く、ぼかしやグラデーション用途など空刷毛としてもお使いいただけます。現在、2寸(横幅60mm)・2.5寸(75mm)・3寸(90mm)のサイズを用意しています。
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アニメ用 上品唐刷毛
アニメ背景画用の唐刷毛です。 水張りした用紙に色を塗った後、絵の具を延ばす(ぼかす)、塗りムラ(色ムラ)を取る、グラデーションの継ぎ目を馴染ませるなどの用途に使用します。日本画で良く使用される唐刷毛では毛先まで非常に硬い鹿の毛を使用しておりますが、近年はこの鹿毛が入手できません。当社でも毛の在庫が少なくなっており、また高価なため硬い鹿毛の唐刷毛は非常に高額なものとなってしまいました。当社は、唐刷毛以外にも鹿の毛を使った様々な筆や刷毛(友禅染などの職人が使うすり込み刷毛など)を作り続けており、原料の一つとして比較的安価な日本国内の鹿の毛を仕入れています。このアニメ用上品唐刷毛は、その日本国内の鹿の毛を使っていますが、毛先はほっそりと滑らかで柔らかく、腰はやや太く弾力が強い特徴があります。この刷毛は、ニューTMK特厚口で使用されることを想定して開発テストを行い、滑らかなボカシ、グラデーション表現が可能となっています。また、使用頻度が高い現場では徐々に穂先が塗れてきますが、この唐刷毛はタオルなどで穂先を少し擦るだけですぐに乾きます。 時短を求めるアニメ背景スタジオや、絵刷毛を空刷毛として使っていて中々乾かずにお困り方、グラデーションの質を上げたい方におすすめの刷毛です。1寸から3寸までのサイズを用意しています。アニメ背景スタジオでは、2.5寸や3寸といった大きい刷毛が人気ですが、一度に広範囲がぼかせる反面、扱いが難しいため、唐刷毛の使い方に慣れてない方には1寸(30mm)・1.5寸(45mm)など小回りが利くサイズをお勧めします。
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日本画用 絵刷毛
アニメ背景画業界では、水張り、ぼかし・グラデーション用として幅広く使用されている日本画用の絵刷毛です。毛が柔らかく、穂先がふんわりしているため、好んでぼかしなどにご利用されている方もおられる昔ながらの絵刷毛です。5分~3寸まで様々なサイズがあります。
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日本画用 唐刷毛替 和(なごみ)
昔ながらの唐刷毛(硬い鹿毛の刷毛)が入手困難になったため、アニメ背景画用の空刷毛として日本画用絵刷毛を利用されていることがあると思います。また、唐刷毛と日本画用絵刷毛ではボケかたも違うため、あえて日本画用絵刷毛を空刷毛としてお使いいただいていることもあると思います。絵具を十分に引き延ばす(ぼかす)力があるのであれば、日本画用絵刷毛でも問題ありません。ただし、問題もあります。日本画用の絵刷毛は、毛先が水を吸い込みやすいため紙表面の水張りした水が吸われ絵具の伸びが悪くなることと、穂先が一度濡れると中々乾かないというということとです。これらを改善したのが「日本画用 唐刷毛替 和」です。日本画用絵刷毛の柔らかい毛に、穂先よりやや短くて硬い豚毛を混ぜることで、毛と毛と間に空間が生じるのと同時に穂先の弾力が増すため、絵具を引き延ばしやすくなっています。また、穂先だけが動くようになるため、毛と毛が離れやすくなり、濡れた穂先をタオルに擦りつけたときに、乾きが早くなります。(日本画用絵刷毛は、穂先を擦りつけたときに毛全体が同時に同じ方向へ動くため毛と毛が離れずに間に入った水が中々拭き取れません)唐刷毛と比べて価格を抑えてあるため、唐刷毛を使ってみたい方には、こちらの唐刷毛替もご検討ください。
特殊筆(アニメ用)
アニメ背景画スタジオでは、毎日大量の背景画を描く必要があります。中には、ビル群が続くシーンや山や草原などの自然豊かな背景が続くシーンなども含まれます。そのようなときに、特定の用途や物を描きやすくし、時短と共に表現力を上げるための筆がアニメ用の特殊筆です。
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アニメ用筆 今日も窓
アニメ背景画のビルの窓を描くための筆です。穂先の幅を1~5mmの間で自在に変えられるような作りになっています。詳細はこちら。
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アニメ用筆 今日も草
アニメ背景画で草などギザギザしたものを描きやすくした筆です。詳細はこちら。
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アニメ用平筆 明日は草原
アニメ背景画で幅の広い草などギザギザしたものを描きやすくした平筆です。詳細はこちら。
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アニメ用平筆 淡 8号
雲や葉など様々な輪郭をスポットでぼかしたり、やや狭い範囲でグラデーションさせるための平筆です。*クリックするとショップサイトへ飛びます
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タタキ筆
日本画用の筆の一つで、ぼかし筆とも呼ばれます。アニメ背景画では、この筆の穂先に絵具を付け、紙の上で何度も叩くことで表面にザラツキを与え岩肌などの質感を出すことができます。*クリックするとショップサイトへ飛びます
アニメ用筆 今日も窓
基本的にアニメ背景画で窓を描く場合、「特選アニメ用筆 削用」や「アニメ用削用筆 梢」で対応できます。(ご注意:当社オンラインショップで販売しているアニメ用以外の削用筆の全てが窓描きに対応可能なわけではありません。)
この「特選アニメ用筆 削用」などは、細い線から太い線、草、花、窓など様々な描写物に対して穂先の形を整えることで万能に描くことが可能です。
ただし、描きたいものに対して穂先の形を素早く整えるには技術が必要です。
この筆の特徴は、この筆一本で1~5mm幅程度(頑張ればそれ以上の太さが描けるかもしれません)に穂先の幅を自在に変えることが出来る筆となっております。
さらに、描いている途中で線の太さが変わらないように、穂先の幅を整えた後、ある程度その幅を保持し続けるように作っております。
また、穂の長さが18mmと細筆としてはかなり長めに作っており、根元に絵具をしっかり含ませられるようにしております。
そのため、窓や太い線を描いている途中で絵具切れが起きにくくなっております。2号サイズとしては多くの絵具を含むことができ、細部の塗り込み用途としても十分使える平筆です。
下に参考写真を載せておりますのでご覧ください。(当社は筆は作れますが絵は描けません。線描きもよれよれなのはご容赦ください)
ネーミングセンス以外は完ぺきな筆です。
ぜひ、窓描きが嫌になる前にお使いください。
アニメ用筆 今日も草
基本的にアニメ背景画で草を描く場合、「特選アニメ用筆 削用」や「アニメ用削用筆 梢」などで対応できます。
この「特選アニメ用筆 削用」などは、細い線から太い線の他、穂先の毛を散らすことで草などを描くことが可能です。
ただし、描きたいものに対して穂先の形を自在に操るには技術が必要です。
とある美術監督様に、ぼかし用の試作筆をお使いいただいたところ、「この散らばり具合、草が描きやすくなるかも」とつぶやかれました。
聞いたところ、穂先をランダムに散らばせるのに色々な背景画マンさんが苦労しているとのこと。
そこで、草描き用の筆の開発にとりかかることにいたしました。
要求仕様として、やや狭い~かなり狭い範囲での草描き用途と同時にぼかし・グラデーション(唐刷毛的な使い方)も出来たら良いとのことから、2種類の草描き筆を作成しました。
「アニメ用筆 今日も草」(かなり狭い範囲での草描きとスポット的なぼかし)
「アニメ用平筆 明日は草原」(今日も草より幅が広く、大量の草を一気に描き上げる用とやや狭い範囲のぼかし)
どちらの筆も、穂先がギザギザになりやすいように(www ←こんな感じ)作られています。
また、穂の長さが30mmと長いため穂先を広げることができ、広げ方次第で様々なパターンの草が描けるようになっています。
下に参考写真を載せておりますのでご覧ください。(当社は筆は作れますが絵は描けませんので、下手な草ばかりです。ごめんなさい。いつか背景画家さんに参考画を描いてもらいたいです)
草描きやぼかし用途以外に、雲のもやもや感を出すなど様々な用途が考えられます。
アニメ背景画を描くことが楽しくなるようなそんな筆になれたらと期待したこの筆をぜひお使いください。
アニメ用筆 明日は草原
「アニメ用筆 今日も草」よりも幅が広く横のラインが揃いやすい平筆タイプの草描き用筆です。
アニメ背景画スタジオにおいて、草原が多く登場するときなどに少しでも早く草が描けるような筆として作りました。
「アニメ用筆 今日も草」(かなり狭い範囲での草描きとスポット的なぼかし)
「アニメ用平筆 明日は草原」(今日も草より幅が広く、大量の草を一気に描き上げる用とやや狭い範囲のぼかし)
下に参考写真を載せておりますのでご覧ください。(当社は筆は作れますが絵は描けませんので、下手な草ばかりです。ごめんなさい。いつか背景画家さんに参考画を描いてもらいたいです)
この平筆は、乾いた状態のときに穂先がふんわりと広がるため、狭い範囲でのぼかしやグラデーション用途としてもご利用いただけます。